人類の歴史は数えきれないほどの戦争を経験してきました。
そして戦争の理由は、たいてい同じものです。
他国の資源(土地や人的資源も含む)を奪いたい場合、または宗教的な理由、もしくはその両方です。
しかし人々は、ときに奇妙でばかげたささいな理由により戦争を始めることもあります。
今回はそんなあまりにもくだらない理由により始められた戦争を紹介します。
バケツ戦争(ボローニャ×モデナ)
なんとこの戦争は、モデナの兵士たちがボローニャからバケツを盗んだことへの報復からおきたものです。
なぜこのようなことが戦争につながってしまったのでしょうか?
それは、ボローニャが教皇派でありモデナが神聖ローマ帝国派であったことが理由です。
つまり両者の不仲は頂点に達しており、両国ともに開戦理由を探していたため、この事件はかっこうの口実となったわけです。
その後、3万のボローニャ軍はモデナを攻撃し、数千人のモデナ兵を殺害することに成功しますが、勝敗はつきませんでした。
最も重要なことは、バケツを取り返すことを口実に行われた戦争ですが、そのバケツはモデナが戦後も保持し続けたということです。
サッカー戦争(エルサルバドル×ホンジュラス)
この戦争は、FIFAワールドカップにおける両国の対戦に起因しておきた戦争として知られています。
もっとも、両国の対戦が端緒となったものの、それは開戦理由の本質ではありません。
両国は隣国同市であり、移民問題や経済問題等により激しく対立していました。
そして、両国が不運にもワールドカップ予選で3度も対戦することになり、当然のようにそれは暴動に発展しました。
この暴動により、エルサルバドル政府はホンジュラスとの国交を断絶し、開戦することとなったのです。
イギリス・アシャンティ戦争
この戦争は、イギリスのホジソン総督が「黄金の床几」を要求したことから始まりました。
現在のガーナ一帯を治めていたアシャンティ王国では、黄金でできた床几が王権の正統性の象徴とされていました。
1900年、アシャンティを属国として支配していたイギリスの総督が「黄金の床几」を要求しました。
それに市民は激怒し、全土でイギリスに対する大規模な反乱がおきました。
この戦争はイギリスの一方的な勝利により幕を閉じますが、一方では敗北ともいえます。
なぜなら、黄金の床几は現在に至るまで発見されていないからです。
アシャンティの民は「黄金の床几」を守り抜いたのです。
ジェンキンスの耳の戦争(イギリス×スペイン)
この戦争は、ジェンキンス船長が自身の切り落とされた「耳」を庶民院に提出したことによりはじまりました。
新世界で海上覇権を争っていたスペインとイギリス。
とあるイギリス船がスペインに拿捕され、ジェンキンス船長の耳を切り落としました。
そして想像するのも恐ろしい事ですが、ご丁寧なことにスペインは、この耳を「お土産」として船長に持ち帰らせてしまったのです。
その後、船長は拿捕され拷問を受けた証拠として自身の耳を提出し、この動かぬ証拠を見た世論は沸騰し、イギリスはスペインに宣戦を布告しました。
野良犬戦争(ギリシャ×ブルガリア)
犬の忠誠心は素晴らしく、人間と犬は古来より深い結びつきを持ってきました。
しかし、時にそれは負の作用をもたらすこともあります。
1925年、あるギリシャ兵が自身の愛犬が逃走してしまい、これを追いかけていました。
夢中になった彼は、自身がブルガリアとの国境を越えてしまったことに気付くこともなく
結果、彼はブルガリア兵に射殺されました。
これに反応したギリシャは総動員を開始し、両国は戦争に至ります。
戦争は国際連盟の介入により早期に集結しました。
しかし、彼の愛犬の行方については資料が残されておらず、謎のままです。
タラ戦争(イギリス×アイスランド)
もしあなたが夕食にタラを食べられないとしたら?
そんな理由からも、現代の戦争は起こり得ます。
アイスランドのように、農業に適しない極寒の島国では漁業資源は極めて重要です。
年々主張する領海を拡大することでアイスランドはこの需要を満たそうとしました。
しかし、イギリスのような海軍大国にとっては、アイスランドのような小国にビビる必要はないので、当然にこれを無視しました。
結果、アイスランドは領海侵犯を我が物顔で繰り返すイギリス漁船を攻撃することとなったのです。
その後、NATOの仲介により両国は和解しました。
そのおかげで、私たちは新鮮なタラを食べることができることとなりました。
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アイスランド人にからしめんたいこの作り方おしえタラいいんやない